チョコレートの作り方は、突き詰めると四つの動作しかありません。溶かす、混ぜる、焼く、固める。どのレシピもこの組み合わせです。

このページは、作り方について書いた記事の入口です。工程ごとに並べたので、つまずいている場所から読めます。

まず「溶かす」を覚える

ほぼすべてのレシピが、溶かすところから始まります。ここで失敗すると後の工程が全部おかしくなります。

チョコレートの溶かし方完全ガイドに、湯煎と電子レンジの両方、そして失敗の直し方までまとめました。最初に読むならこの1本です。

もう一段先へ行くなら「テンパリング」とは?です。艶を出して口溶けを良くするための温度調整で、固めて仕上げる菓子では避けられない工程になります。

使うチョコレートの選び方は「クーベルチュール」とは?普通の板チョコとの違いで扱いました。分量の換算は板チョコ1枚は何グラム?です。レシピの「1枚」が何グラムを指すかは、ここで確認できます。

「混ぜる」の基本はガナッシュ

チョコレートと生クリームを合わせたものをガナッシュと呼びます。これが分かると応用が広がります。

「ガナッシュ」とは?生チョコとの違いを解説で基本を、ガナッシュ・生チョコ・トリュフの違いで配合比率による違いを扱いました。同じ材料で比率を変えるだけで別の菓子になります。

分離してしまったときの直し方も、この二本の中で触れています。

焼く菓子

生地に混ぜて焼くタイプは、種類が多いので一覧にします。

作りたいもの 記事 難しさの目安
ケーキ チョコレートケーキ レシピ 型と焼き時間の管理が要る
ブラウニー チョコレートブラウニー レシピ 混ぜて焼くだけで形になる
マフィン チョコレートマフィン レシピ ホットケーキミックスで簡単
クッキー チョコレートクッキーのレシピ 生地の休ませ方で食感が変わる
スコーン チョコチップスコーン 混ぜすぎないことが要点
タルト チョコレートタルト レシピ 台を作る工程が加わる

種類の違いそのものが知りたい場合はチョコレートケーキの種類を先に読んでください。ガトーショコラとブラウニーがどう違うのかを整理しています。

焼かずに固める菓子

オーブンを使わない作り方もあります。

チョコトリュフの作り方はガナッシュを丸めるもの、チョコレートテリーヌとはは型に流して冷やすもの、チョコレートムース レシピは空気を含ませて固めるものです。

火を使わずに済むチョコレートサラミ レシピは、材料を混ぜて棒状にまとめるだけで形になります。イタリアの家庭菓子で、子どもと一緒に作れる種類です。

飲む、囲む

菓子として固めない道もあります。飲み物にするなら本格ホットチョコレートの作り方です。似ているようで別物なのがココアで、違いはココアとホットチョコレートの違いで扱いました。原料は同じでも、脂肪分の扱いが違います。

チョコレートフォンデュの作り方は、作る工程が食べる時間と一体になっている珍しい形です。具材の選び方も含めてまとめました。溶かしたまま食べるので、固める工程が要りません。もっとも失敗しにくい形のひとつです。

仕上げと持ち運び

作ったあとの工程も、意外に失敗しやすいところです。

チョコレートのラッピングでは、油脂と温度から包み方を考えました。せっかく作ったものが移動中に溶けるのは、この段階の問題です。

道具は何が必要か

レシピを読む前に、手元にあるもので何が作れるかを確かめておくと無駄がありません。

最低限あればよいものは、耐熱のボウル、ゴムベラ、はかりの三つです。これだけでトリュフ、サラミ、ガナッシュは作れます。溶かすのは湯煎でも電子レンジでも構いません。

オーブンがあれば焼く菓子の範囲に入ります。ケーキ、ブラウニー、マフィン、クッキー、タルト、スコーンはすべてここです。型は紙のものでも代用できます。

温度計があるとテンパリングに挑めます。数度の違いで仕上がりが変わる工程なので、感覚だけで合わせるのは難しくなります。

逆に言えば、道具がないからできないレシピは限られています。多くの人がつまずくのは道具ではなく、温度と比率の理解です。

作ったあとの日持ち

家で作った菓子は、市販品より日持ちが短くなります。この差を市販品の表示から推測すると危険です。

水分が多いものほど早く食べきる必要があります。生クリームを使ったガナッシュや生チョコは、冷蔵でも数日が目安です。市販の生チョコに書かれた期間は、工場の衛生管理と包装を前提にした数字なので、家庭の作り方には当てはまりません。

焼き菓子は比較的長くもちます。水分が飛んでいるためです。それでも室温に置けば乾いていくので、包んで保管することになります。

保存の考え方そのものはチョコレートの正しい保存方法にまとめました。贈り物にする場合は、相手が食べるまでの日数を先に考えてください。

子どもと一緒に作るなら

火やオーブンを使わない工程を選ぶと、任せられる範囲が広がります。

チョコレートサラミ レシピは混ぜて棒状にまとめるだけで、包丁も型も要りません。チョコレートフォンデュの作り方は具材を刺す作業がそのまま食事になります。DECOチョコとは?は包装を自分で作る商品で、菓子を作らずに手作り感を出せます。

溶かす作業を任せる場合は、湯煎のお湯の温度に注意してください。チョコレートは高温にする必要がないので、沸騰させる必要はありません。この点はチョコレートの溶かし方完全ガイドで扱っています。

つまずきやすい場所

レシピを見ながら作っていて止まるのは、だいたい決まった場所です。

固まらない。生クリームの比率が高すぎるか、冷やす時間が足りていません。配合の考え方はガナッシュ・生チョコ・トリュフの違いで確認してください。

分離した。温度差が大きいか、水が入っています。チョコレートの溶かし方完全ガイドに対処法があります。

艶が出ない。テンパリングの温度が外れています。「テンパリング」とは?を参照してください。

分量が分からない。板チョコの枚数表記で止まっているなら板チョコ1枚は何グラム?です。

どれも道具の問題ではなく、温度と比率の問題です。この二つを押さえれば、たいていのレシピは通ります。

レシピを読むときの順番

慣れないうちは、レシピを上から順に実行してつまずきます。先に全体を読んでおくと、止まる回数が減ります。

確認しておきたいのは三点です。冷やす時間があるか、室温に戻す材料があるか、オーブンの予熱が要るか。この三つは待ち時間なので、後から取り返せません。

チョコレートの作り方を説明した記事では、この待ち時間を工程の中に書いています。作業時間だけを見て取りかかると、思ったより遅い時間に終わることになります。

そして材料は先に全部量っておくほうが確実です。溶かしたチョコレートは待ってくれないので、途中で計量を始めると温度が下がります。段取りのほうが、技術より効きます。

市販品を使うという選択

全部を作らなくても、菓子は成立します。

市販の板チョコを溶かして型に入れるだけでも、形を変えた贈り物になります。「クーベルチュール」とは?で扱ったように、製菓用と市販品では仕上がりが違いますが、市販品でできないわけではありません。

作るのはガナッシュだけにして、土台は市販のビスケットを使うという組み立て方もあります。手をかける場所を一つに絞れば、失敗する箇所も一つになります。

チョコレートの作り方を全部覚える必要はありません。自分が面白いと思う工程だけ手作りにして、残りは買う。これでも十分に作ったことになります。

何から作るか迷ったら

経験の量で選ぶのが現実的です。

初めてならブラウニー[904]かマフィン[908]です。混ぜて焼くだけで、形が崩れても味は成立します。

溶かす作業に慣れたらトリュフ[857]かサラミ[910]へ。ガナッシュの感覚がつかめます。

贈り物にするならテリーヌ[1077]かタルト[900]。見た目が仕上がりやすい種類です。

技術を上げたいならテンパリング[27]に取り組んでください。ここを越えると、固めて仕上げる菓子が一気に作れるようになります。

表面に模様をつける

仕上げの工程をもう一段進めたい場合はチョコレートの転写シートを参照してください。

着色した油脂で模様を描いたフィルムを、テンパリングしたチョコレートに重ねて固め、はがすと模様が移ります。テンパリングが外れていると写らないので、温度調整の練習を兼ねた工程にもなります。

作ったものを送る

人に送る場合は、作る前に段取りを決めておく必要があります。チョコレートの郵送にまとめました。

クール便は温度を保つサービスで、荷物を冷やす機能はありません(ヤマト運輸の案内)。冷蔵タイプは10℃以下で6時間以上の予冷が前提です。当日作って当日送るという段取りは成り立ちません。

このページの使い方

レシピの記事が増えたら、この一覧にも加えていきます。

作る前に工程の全体を確認し、途中で止まったらこのページに戻って該当する記事を開く、という使い方を想定しています。失敗の原因はたいてい前の工程にあります。