「ママ、カカオとチョコレートって何が違うの?」

お子さんからこんな質問をされて、うまく答えられなかった経験はありませんか?

「えっと…カカオはチョコの原料で…」と曖昧に答えてしまいがちですよね。

結論から言うと、カカオは「原料(植物の豆)」、チョコレートは「製品(お菓子)」です。

この記事では、カカオとチョコレートの違いを図解付きで分かりやすく解説します。お子さんにも説明できるように、専門用語はできるだけ避けてお伝えしますね。

【結論】カカオは「原料」、チョコレートは「製品」

まず、一番大切なポイントをお伝えします。

カカオとチョコレートの関係は、料理の「食材」と「料理」の関係と同じです。

005 comparison analogy

分かりやすく例えると:

食材料理
お米おにぎり
小麦粉パン
カカオ豆チョコレート

つまり、カカオ豆がなければ、チョコレートは作れません。

カカオは植物の名前であり、その種子(カカオ豆)がチョコレートの原料になります。このカカオ豆を加工して、砂糖やミルクを加えたお菓子がチョコレートなのです。

カカオとチョコレートの違い一覧

項目カカオチョコレート
正体植物の種子(豆)加工されたお菓子
苦い、渋い甘い(砂糖入り)
食べ方そのままでは食べにくいそのまま食べられる
発明紀元前から存在19世紀に固形化

カカオとは?「神の食べ物」の正体

カカオの学名は「神の食べ物」

カカオの正式な学名は「テオブロマ カカオ」といいます。

「テオブロマ」はギリシャ語で「神の食べ物」という意味。昔の人々がカカオをどれほど大切にしていたかが分かりますね。

古代メキシコでは、カカオ豆はお金の代わりに使われていたほど価値がありました。当時のカカオは、すりつぶして飲む「飲み物」として楽しまれていました。

カカオの基本情報

項目内容
学名テオブロマ カカオ リンネ
アオイ科(ハイビスカスと同じ仲間)
原産地中南米(アマゾン川流域)
木の高さ約6〜7メートル
実がなるまで苗から3〜4年

カカオベルト:カカオが育つ場所

カカオは暖かい場所でしか育ちません。

赤道をはさんで北緯20度から南緯20度までの熱帯地域を「カカオベルト」と呼びます。ここでしかカカオは栽培できないのです。

005 cacao belt

カカオが育つ条件:

  • 年間平均気温:約27度
  • 年間降雨量:1000mm以上
  • 高度:30〜300m

主な生産国はコートジボワール、ガーナ、エクアドルなど。日本でカカオを育てるのは難しいため、すべて輸入に頼っています。

カカオポッドとカカオ豆

カカオの実は「カカオポッド」と呼ばれ、ラグビーボールのような形をしています。

部位説明
カカオポッドラグビーボール状の実(250g〜1kg)
パルプカカオ豆を包む白い果肉(ライチのような味)
カカオ豆ポッドの中に30〜40粒入っている種子

面白いことに、カカオポッドは木の幹に直接くっついて実ります。他の果物のように枝の先になるわけではないのです。

カカオの3大品種

カカオには主に3つの品種があります。

品種特徴世界生産量
フォラステロ種苦味・渋みが強い、育てやすい約80〜90%
クリオロ種マイルド、希少、高級約3%
トリニタリオ種両者の交配種、フルーティ約10〜15%

普段私たちが食べているチョコレートの多くは「フォラステロ種」から作られています。「クリオロ種」は希少で、高級チョコレートに使われることが多いです。

【図解】カカオからできる3つのもの

カカオ豆を加工すると、3つの重要なものができます。

これを理解すると、チョコレートとココアの違いもすっきり分かりますよ。

カカオ豆からの製造工程

【カカオ豆】
↓ 発酵・乾燥
↓ 焙煎(ロースト)
↓ 粉砕・外皮除去
【カカオニブ】(砕いたカカオ豆)
↓ すりつぶす
【カカオマス】 ← ★ここが分岐点!
↓ 圧搾(プレス)
┌──────┴──────┐
↓         ↓
【カカオバター】  【ココアケーキ】
(油脂分)      ↓ 粉砕
        【ココアパウダー】

005 cacao process flow

カカオマス・カカオバター・ココアパウダーの違い

名前説明見た目用途
カカオマスカカオ豆をすりつぶしたペースト茶色の固形チョコレートの基本原料
カカオバターカカオマスから搾った油脂淡黄色、固形チョコの口どけを決める
ココアパウダー油脂を取り除いた粉末茶色の粉末ココア飲料、お菓子

ポイント:
カカオマスには約55%の油脂(カカオバター)が含まれています。この油脂を取り除くか、加えるかで「ココア」と「チョコレート」に分かれるのです。

ココアとチョコレートの違い

「ココアとチョコレートは同じもの?」という疑問もよく聞かれます。

答えは、同じ原料から作られますが、作り方が違います。

005 cocoa vs chocolate

ココアとチョコレートの作り方の違い

製品作り方
ココアカカオマスからカカオバターを取り除いて粉末にしたもの
チョコレートカカオマスにカカオバターを加えて固形にしたもの

覚え方:

  • ココア = 引き算(油脂を取り除く)
  • チョコレート = 足し算(油脂を加える)

ココアとチョコレートの比較表

項目ココアチョコレート
状態粉末固形
油脂分低い(10〜22%)高い(約30%以上)
カロリー低め高め
主な用途飲み物、お菓子の材料そのまま食べる

「ホットココア」と「ホットチョコレート」の違い

カフェのメニューで見かける「ホットココア」と「ホットチョコレート」。これも違いがあります。

飲み物作り方
ホットココアココアパウダーをお湯やミルクで溶かす
ホットチョコレートチョコレートを溶かして作る

ホットチョコレートの方がカカオバターを含むため、よりリッチで濃厚な味わいになります。

チョコレートの種類と違い(ビター・ミルク・ホワイト)

チョコレートにはいくつかの種類があります。主な3種類の違いを見てみましょう。

005 chocolate types

3種類のチョコレート比較

種類カカオ分乳製品味の特徴
ビター(ダーク)40〜60%以上なし苦味が強い、大人向け
ミルク30〜40%ありまろやか、子ども向け
ホワイトカカオマス0%あり甘い、苦味なし

ビターチョコレート(ダークチョコレート)

カカオマスの含有量が多く、苦味と香りが強いのが特徴です。

乳製品が入っていないため、カカオ本来の味を楽しめます。「スイートチョコレート」と呼ばれることもあります。

最近話題の「高カカオチョコレート」もビターチョコの一種で、カカオ分が70%以上のものを指します。

ミルクチョコレート

カカオマスに乳製品(ミルク)を加えたチョコレートです。

日本の規格では、カカオ分21%以上、乳固形分14%以上を満たすものが「ミルクチョコレート」と表示できます。

まろやかな味わいで、子どもから大人まで人気のタイプです。

ホワイトチョコレート

「ホワイトチョコはチョコレートじゃない」と思っている方も多いのではないでしょうか?

実は、ホワイトチョコレートもれっきとしたチョコレートです。

ホワイトチョコが白い理由:

  • カカオマス(茶色の部分)を使わない
  • カカオバター(淡黄色の油脂)を使う

カカオ豆由来の「カカオバター」を使っているため、チョコレートの仲間として認められています。苦味がなく甘いのが特徴です。

高カカオチョコレートとは?

最近、健康志向で注目されている「高カカオチョコレート」。

カカオ分が70%以上のチョコレートを指します。

項目内容
カカオポリフェノール抗酸化作用が高い
苦味強い
糖分少なめ
推奨摂取量1日25g程度

期待される効果:

  • 抗酸化作用
  • 血圧低下
  • リラックス効果

ただし、カカオバター(油脂)も多いため、カロリーは普通のチョコとあまり変わりません。食べすぎには注意が必要です。

よくある質問(FAQ)

Q. カカオ100%はチョコレートと呼べる?

A. 日本の規格では、カカオ分35%以上でチョコレートと呼べます。

カカオ100%の製品は「チョコレート」に分類されます。ただし、砂糖が入っていないため非常に苦く、そのまま食べるのは難しいでしょう。製菓用として使われることが多いです。

Q. なぜホワイトチョコは白いの?

A. カカオマス(茶色の部分)を使わず、カカオバター(淡黄色)だけを使うからです。

チョコレートの茶色は「カカオマス」の色。ホワイトチョコはカカオマスを含まないため、白く仕上がります。

Q. 高カカオチョコレートは本当に健康にいいの?

A. カカオポリフェノールには抗酸化作用があり、適量なら健康効果が期待できます。

ただし、以下の点に注意が必要です:

  • カロリーは普通のチョコとほぼ同じ
  • カフェインが含まれる
  • 1日25g程度が推奨量

Q. カカオとココアは同じもの?

A. 原料は同じですが、加工段階が異なります。

  • カカオ:植物の名前、または加工前の豆
  • ココア:カカオマスからカカオバターを取り除いた粉末

英語では「cacao」と「cocoa」の2種類の表記があり、一般的に加工後のものを「cocoa」と呼ぶことが多いです。

まとめ

この記事では、カカオとチョコレートの違いを解説しました。

覚えておきたい3つのポイント

  1. カカオは「原料」、チョコレートは「製品」
    カカオ豆を加工してできたお菓子がチョコレート
  2. カカオマスが分岐点
    カカオバターを「取り除く」→ ココア
    カカオバターを「加える」→ チョコレート
  3. ホワイトチョコもチョコレートの仲間
    カカオバターを使っているから

子どもに説明するなら?

「カカオはチョコレートの材料になる豆だよ。お米からおにぎりを作るように、カカオ豆からチョコレートを作るんだよ。」

これなら、お子さんにも分かりやすく説明できますね。

次にチョコレートを食べるとき、「これはカカオ豆から作られているんだな」と思い出してみてください。きっと、いつものチョコレートがもっと美味しく感じられるはずです。

参考文献

この記事を書いた人

佐藤 真理子(チョコレートライター)

チョコレートの魅力を分かりやすく伝えるライター。カカオの産地からチョコレートの作り方まで、幅広い知識をもとに記事を執筆。「難しいことを簡単に」をモットーに、初心者にも分かりやすい解説を心がけている。

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